1章:4話

プレイヤー

ゲームマスター
・モノクロ

プレイヤー
克曇満
めいす
おれつえー
こんにゃく
・名無しドッター

ヒロイン達は提示された暗号を解き、コロナとの面会を果たす。
ヒロイン達にヒントを与え去っていくコロナを見送ってしまい、悔しさから来る怒りに感情を支配されたのも束の間、胎内の卵が突然疼きだし、大半のヒロインが体調を崩してしまう。
安全の為事務所に退避し、シャロンとよしのはそれぞれ信用できる情報筋から新たな手掛かりを手に入れたのであった。

情報交換

「……いてて……何なんだ、全く……」

「ご、ごめん……その……」

ある程度性欲を発散出来たらしく、二人は正気を取り戻していた。
しかし、相変わらず胎内の魔物の影響はある様で、顔が赤かったり吐息が荒い等の症状は消えていない。

「何もなかった……何もなかった……何も……」

「そうよ、あれは何かの間違い……あんなの、私じゃ……ぶつぶつ……」

先ほどの痴態を否定したいらしく、ムニサは顔を赤くしたり青くしたりしながら否定の言葉を念仏のように繰り返している。
らうたは下を向き、やはりぶつぶつと何かを呟いている。
そんな二人を見て、よしのは優しく微笑みながら言葉をかける。

バッドステータス:催淫

過剰に性欲が刺激されている状態。らうたとムニサの二人共がこのバッドステータスを発症してしまっていたため、間違いが起こったようだ。
ダイスで行動する判定に-1D6の修正を受ける。

「ふふ……大丈夫ですよ。愛の形は人それぞれです」

耳年増

よしのはクライシスアクト《耳年増》を所持している。幼いころ病弱だったよしのは、様々な漫画や小説などを通して性に対する知識を学んだ。この勘違いも、おそらくその経験から来るものだろう。

「はは……仲がいいんだな……」

「違うって言ってるでしょ、弓乱射魔と探偵!!」

弓乱射魔

1章2話にてよしのがマルチプルスナップを使用し、魔物に凄まじいダメージを与えたことから、らうたが今つけたあだ名。
他のプレイヤーの2倍近いダメージを一撃で叩きだす姿はフリーのヒロインとは一線を画す、まさに大カルテルのエージェント候補生。

らうたは乱暴に立ち上がり全力で否定の言葉を叫ぶが、よしのとシャロンの勘違いを訂正するには至らない。

「ええ、はい。ちゃんと解かっていますよ」

「ああ……うん……そうだな」

「うぅ……ぐすん……」

「ふぇ……らうたおねえちゃん、何で怒ってるの……?」

「怒ってない! 怒ってないし何も起こってない! 何もないの!!」

「う、うん、わ、わかった……」

「それより新しい情報は手に入ったの? その為に部屋から出て行ったんでしょう」

「あ、あぁ……それなんだが」

「私も新たな手掛かりを手に入れました」

鬼ごっこ参加者

プレイヤー以外で鬼ごっこに参加している、あるいは参加していた参加者は以下の四人。

ひかり

武衣栄市内の一軒家に住む、上流階級の少女。巨乳

のぞみ

武衣栄市内のアパートに一人暮らし。中学生位の年齢と見た目。

つばさ

らうたに自らのキーワードは『未定』であると告げ、ルールに抵触したとされ脱落。

こだま

初日の朝、シャロンが通学している最中に倒れていた少女。既に脱落していた様だ。

二人は手に入れた情報を話した。

「なるほど、まだ私達が会ったこと無い参加者が二人……名前も居場所も割れてるわけね」

「罰ゲームを受けた人間は……やはり、無事では居られないのですね……」

「ふむ……その残りの参加者二人にコンタクトを取るのは重要そうだ。
敵であっても味方であっても、何らかの情報は得られるだろう……」

「『未定』の子も忘れないでね。あの子も大事な情報源だと思うわ。」

この後誰かに会いに行く場合、「未定」の少女、ひかり、のぞみのいる場所がそれぞれ離れているため、会える人数は時間的に一人とします。

パーティを3つに分ければ、人数分配が2:1:2になるわよね。
現状、こいつらはヒロインを脱落させるつもりは無い様だし、2人になれば攻める側の私が超有利な状況になる。最悪でも1人で行動出来れば色々と裏工作も出来るわね。

何と……出来るだけ多くの情報を集めたいが……

ひかりとのぞみの二人に関しては、事前情報があまり多くありませんので……
どちらに行っても一緒ということになりますね。

ええっと、ひかりとのぞみとつばさとこだま。誰が『未定』なんだっけ。よくわかんない。
……ええい、やめやめ! 後で頭の中を整理し直せばいいや。

パーティを分けるのはどうかしら? 今ある手掛かりは全て漁っておくべきだし、何よりもう2日目の昼よ。
出来るだけ素早く情報を集めないと、皆揃って触手の魔物を……産むことになっちゃうわ。

ふむ……しかし、現状無事な人間が二人しか居ないのに、パーティを3つに分けるのは非常に危険に思える……

現在時刻

現在時刻は12時過ぎ。河川敷での出来事から、事務所での悶着のせいで大分時間が進んでいたようだ。
タイムリミットまであと36時間。

カルテルに頼んで、「未定」の子を保護して調査することは可能ですか?

可能です。

ぐっ……! 余計なことを……
まぁ確かに、このバッドステータスを背負ったまま一人で戦闘になった場合、最悪の状況に陥る可能性も無くはないわね。
パーティを2つにわける場合でも、2人の方のパーティに入ればいいわけだし。ここは大人しくしていましょう……

では、「未定」さんはその方向で解決しましょう。
「『未定』の少女の調査は我々のカルテルが担当します。いかがですか、らうたさん?」

「カルテルの行動速度はどれ位のものなの? 今回収してもらって、夜には面会出来るの?」

そうですね。では夜には面会できるとしましょう。

「少々お待ち下さい、聞いてみます……」

よしのは携帯電話を手に取る。
手早く先ほどの通話履歴から電話番号を呼び出し、カルテルに電話をかける。

「ラピスです。依頼したい事がありまして……はい。
以前話した、『未定』と名乗った少女に関してですが……はい、はい。
そうですね、保護を依頼したいと……面会できるのはいつ頃になりますか? ……はい、わかりました。ありがとうございます。」

携帯電話から顔を離し、ヒロイン達に向き直る。

「はい、夜には面会が可能になる様です。」

何事もなければ面会出来そうですね! ……何事も無ければ。

「じゃあ、『未定』の子の件はいいわ。夜に会いに行くことにする。
じゃあ残るは、パーティを分けて二人に合うか、的を絞って一人に会うかね。」

「情報は多い方がいいな…分けてでも二人に会いに行く方がいいのではないだろうか」

「助け合わないとね! わたしも2人に会うの賛成ー」

「らうたさんムニサさん、それから秋恵さんの体調が優れないのが心配ですね……
チームを分けるなら片方にシャロンさん、もう片方は私が行く方が良いと思います」

「私は…っ、なんともないって言ってるでしょ。思い出させないで頂戴」

体調が悪いのは……っ、もう、隠しようが無いわね……
どんなに頑張ってもバレちゃうし、精々強がる程度が限界だわ。
まぁいいとしましょう、これで体調の良い2人は別々のパーティになる。1つのパーティに体調の良い2人が固まっちゃうと、残ったパーティは全員バッドステータス持ちになっちゃうしね。

「大丈夫……なんとかなる」

「わたしは大丈夫だよ! ちょっと……慣れない感じがして……

秋恵はもじもじと股間を押さえ、俯いてしまった。

「よしの君に賛成だ……なっ、なるべくらうたくんとムニサくんを離してあげよう。ま……また正気を失われても困る」

「ご、ごめんなさい……しゅん……」

「それじゃあよしのくん、どちらに行くかキミが選んでくれ。残った方に俺がリーダーで向かおう」

「そうですね……それじゃあ、ひかりさんにします。理由は特に無いですが」

「わかった。じゃあ俺はのぞみくんのパーティに入ろう」

「うーん、どっちでもいいですが、のぞみさんの方に行こうかなー」

よくやったわ、秋恵!
さっきまで揉め事を起こしてたムニサは、必ず私とは別のパーティに配置される。
あなたが私とムニサより早く行き先を決めることで、私が現在1人しか配置されていないパーティに入れば、ムニサは3人側のパーティに入らざるを得ない。
つまり、必然的にこっちのパーティは私とよしのの2人になるってことね。これで準備は整った!

「じゃあ、私はひかりに行くわ。このボサボサ頭と一緒なんて嫌よ。」

「そうなると、ムニサさんもこっちでしょうか。カップリング的に。」

正直な所、ムニサさんには出来れば一緒に居て欲しかったですね……
彼女の付与魔法は強力です。私と彼女の能力相性が非常に良いので、一緒に来て頂ければ戦闘に関しては文句無しだったのですが……
まあ、らうたさんの前衛能力も非常に高いですし、このパーティでも特に問題無いでしょう。

「い、いや……私はのぞみちゃんにしようかなー」

「あら……」

「カップルじゃないって言ってるでしょ!!」

さっき何もしてこなかったし、らうたちゃんは鬼じゃないのかな。
鬼だったとしても、円満解決を目指してるのかもしれない。
そんないい子を疑ってかかるなんて、私は……

「そうか、ではこのパーティで向かおう。何かあったらお互い連絡しよう」

「お、おー」

信用したとはいえ、やはりらうたくんとの2人行動は怖いな。この状況は俺にとっても願ったりかなったり……か。

ヒロイン達はパーティを2つに分けた。
それぞれが再開の意思を目に宿し、手掛かりを探しに旅立つ。

ひかり

パーティ分け

プレイヤー達は、パーティを2つに分けた。

ひかり行きチーム

のぞみ行きチーム

それでは、ひかりさんのシーンからから行きましょう。
ひかりさんは高校生で、学校近くにある庭付きの家に住んでいる上流家庭の娘さんです。

「ここがひかりさんの家ですね」

「庭付き……アイドルの私がおんぼろアパートだっていうのに……!」

目前にある建物は、豪邸と呼ぶに相応しい大きさの一軒家だった。
広い庭は綺麗に整えてあり、高そうな車がカーポートの中に停められている。玄関からは石畳の通路が伸び、道路に面した場所に胸ほどの高さの門が備え付けられている。
門の横には呼び鈴が設置されている。

曜日

本日は土曜日。武衣栄市内の多くの学校は週休二日制を取っており、土曜の昼間であれば学生は家にいる確率が高い。

どうしましょう、普通に呼び鈴を押しましょうか?

「よしの、あんた忍び込む能力とかある?」

「え? いえ、運動はそんなに得意では……」

二人の運動能力

よしのの運動力:2
らうたの運動力:1
それぞれ最低クラスである。

「…私もダメ。呼び鈴押しましょっか。」

「魔法でトラップ破壊ならできますけど……目的と違いますよね」

「違うわね……」

らうたは諦め気味の表情で呼び鈴を鳴らした。
細かい装飾のなされた門を眺めていると、心なしか呼び鈴の音まで高級感を纏っている様に感じた。

しばらく待つと、中からいかにも上流階級と言った雰囲気の、胸の大きな少女が恐る恐る現れた。

「(何から何まで恵まれてる女ね……! くっ……)」

「初めまして。アイアン・メイデン所属のラピスと申します。こちらは……」

しまった、味方かもわからないのに普通に名乗ってしまいました……こういう所が抜けてるんですよね、私……

「ラウターよ。カルテルには所属してないわ」

ひかり「……あ、あなたたちは!」

ひかりは明らかに警戒している様子でこちらを見る。
夢の中の記憶が残っているため、こちらが何者かは察しが付いているようだ。

ひかり「私を『脱落』させに来たの?」

「ひかりさん……ですよね? 私達はヒロイン同士で争う気はありません」

私は争う気あるけどね。うふふ。

ひかり「じゃあどうするの? あの夢魔を倒すの?」

「今日、そのむかつく夢魔に会って来たわ。話を聞く限り、『全員が助かる抜け道』があるらしいの。あんた、協力しない?」

あの夢魔

コロナの事。1章1話1章3話に登場。
強大な力を持つ夢魔。その力はヒロイン達を陵辱するために使われる。ヒロイン達が快楽に堕ちる姿を見る事が趣味らしい。

ひかり「ほんとなの!?」

ひかりの表情に希望の光が現れる。

「嘘を言ってる様には見えなかったわね。」

「ええ、ですからひかりさんも私達に協力してください」

ひかり「わかりました……でも何をすればいいの?」

とりあえず、何か知ってることを聞きますか?

そうね、元々情報を集めに来たんだし。何か知っていればラッキーってことで、とりあえず当たってみましょう。

「解除方法の方は私達で進めていますけれど、ひかりさん自身でなにか気づいた事や分かった事などありませんか?」

ひかりは新しく持ってる情報はないですね。その代わり、残ったNPCのキーワードが「ひど作」と「ぼぼん」であると公開しましょう。使いどころがあるかはまだわかりませんが。

ひど作

ひどいブログの作者。
オニチクやエリィクルシミマス等のフリーゲームを公開している。
今回のセッションのプレイヤーではない。

使いどころ無さそう……

いえ、使えますよ。残りのNPCは2人を使って、同時にキーワードを言い当てる実験が出来ます。

ぼぼん

ぼぼんゾーンの作者。
エリザの涙等のフリーゲームを公開している。
同じく今回のセッションのプレイヤーではない。

実験って……あんた、NPCには容赦無いわね……

「それでは、連絡先を交換しましょう。何か進展があったら真っ先に連絡します。力を合わせてこのゲームを乗り越えましょう」

これで全て揃いました。後は最小人数での解除を試みるだけです!

よしのとらうたはそれぞれひかりと連絡先を交換した。
ひかりの表情はすっかり柔和になり、来訪者であるヒロイン達を信用している様だ。
よしのとらうたは少女に別れを告げ、来た道を戻り事務所に向かう。

さてさて……最初の獲物はあのボサボサと決めていたけど、狙える所は狙っていかないとね。
この弓乱射魔を嵌めるには、少々情報が足りないわね。賭けに出るとしても分が悪すぎるわ。せめてもう一つぐらいヒントが欲しいのだけれど……

のぞみ

次はのぞみさんのシーンです。
のぞみさんはアパートで一人暮らしをしています。年齢は中学生くらいですかね。

呼び鈴で呼び出しましょう。ぴんぽーん。

アパートに到着したシャロンは、迷わず呼び鈴を押した。

こ、行動がはやい!

「いるかなー」

呼び鈴を押してからしばらくの時間が経つが、何の反応も帰ってこない。

「……不在か? 弱ったな。一応中の音を探ってみるか……」

シャロンは慣れた様子でドアに耳を押し当て、中の音を探る。
音を探っている間も目は周囲を警戒しており、動作の端々から探偵としての経験が生きていることが感じられる。

「わぁ、探偵さんみたいだ……」

「これが探偵かー」

シャロンが耳を澄ますと、何かの音が聞こえて来た。
聞きなれない高い音と、家具の軋む様な音がする。その音の正体は……

シャロンの耳に、若い女性の喘ぎ声が聞こえてきます。

「……い、いるみたいだが……呼び鈴に出れない状況のようだ」

「えっ!? どういうこと?」

「その…………」

ドアの鍵は開いてるのかな?

鍵はかかっていないようです。

「あ、開いてるみたいだねー」

「大丈夫かな? 中にいるんだよね?」

「えっ……はっ、はいるのか……?」

事情を知らない二人は今にも突入する構えだ。
シャロンは顔を赤くし、しどろもどろになっている。

「行っくよー」

「私も行きます!」

「あっ……し、しかたない……」

ドアを開け、ヒロイン達は次々にのぞみの部屋へと踏み込んでいった。
奥の扉を開けると、そこは中学生の少女らしい部屋だった。ぬいぐるみや化粧品が並べられており、桃色と白を基調にした明るい雰囲気の場所だ。
しかし、窓際のベッドの上では小柄な少女と男が重なり合っており、部屋の雰囲気に似つかわしくない行為に耽っていた。

のぞみ「はぁ……♥ きもち……いい……!」

「わ……え……お○んちんがあんな……ところに……」

「うわ、だ、だから……出れない状況だといったじゃない……か……」

のぞみの膣口は激しく突かれ、結合部は泡立っていた。
しかし少女は嫌がる素振りを見せず、積極的に四肢を絡ませ快楽を求めている。
ヒロイン達が騒いでいると、ようやく物音に気付いた男がこちらを振り向く。

メガロ「げ!? なんでお前らが!?」

メガロ

1章1話1章2話に登場。
爬虫類の魔族であり、姿を自由に変えられる。最近はよく人間の男に化けているようだ。
本能に非常に忠実で、下品な性癖を持つ。

「あの時の魔族!」

「なっ! 貴様っ!? 何故ここにいる! その女性から離れろ!」

メガロ「ちげーよ、ちっげーよ! 合意の上だよ、この女が発情してたから、治してやってんだよ!」

卵に因るバッドステータスの治療

子宮内に精液を注入することにより、卵に因るバッドステータスを解消することが出来る。
ひかりは《爆乳》、のぞみは《催淫》のバッドステータスを発症しているようだ。

メガロは慌てて全裸のままこちらを振り向く。
のぞみの中に収められていた陰茎が湿った音と共に引きぬかれ、少女達の眼前に晒される。
少女の秘裂はメガロの巨大な陰茎に押し広げられ、ぽっかりと穴を開けたまま愛液を垂れ流している。

バッドステータス:爆乳

特殊な薬物によって乳房が肥大化している状態。
運動力に-2の修正を受ける。

「ううう……嘘をつけ……そんなわけ……」

「んっ、うぅ……また、わたしの……ちんちんが……

のぞみ「なんで抜いちゃうのぉ……もっとぉ……もっとしてぇ……♥」

のぞみはとても中学生には見えない妖艶な動きでメガロに纏わり付く。
自らの陰裂をメガロの萎えた陰茎に擦り付け、行為の続きを要求するかの如く腰を前後に動かし始めた。

メガロ「ほら、見ろ! 俺は何も悪いことはしてねぇんだ!」

「ということは、タッチしてキーワードを言ったわけではないのかな、これは?」

引っ掻き回し役

メガロは「引っ掻き回し役」に任命されている。
引っ掻き回し役はヒロインと同様に、他のヒロインをタッチし「キーワード」を当てることによってヒロイン達を「脱落」させる事ができる。
ただし、キーワードにチャレンジすることが出来るのは1日1回のみ。

メガロ「ああ、それは失敗した」

「うわー……」

「タッチする前から、こうだった?」

メガロ「そうだよ」

ヒロイン達に敵意がそれほど感じられないことがわかると、メガロの陰茎は再び硬さを取り戻してきた。

のぞみ「はあぁ♥ また硬くなってきたぁ……♥
はやくっ、はやくっ! 続きしよっ♥」

「そ、そうか……ともかく……その女性に聞きたいことがある、から……
名刺を置いておく、終わったら、こちらに連絡を……くれるように……」

「(すごいよぉ、おちんちんが、あんなところにはいるの? ええ、だってあんな大きいのに……? わたしの、このおちんちんも、硬くなるけど……これ……)」

「なるほど。私としてはこいつが精を放った瞬間に、その首を叩き落してやりたいんだが……」

こいつ……処女を、こんな小さな女の子の処女を、奪ったな……!
……私はまだなのに!
魔族め……私の許嫁を殺したのはお前らだ! 私の純潔を捧げるための愛する人を……!
私は純潔を守り通す。そう、あの人の為に……
でも、何のために? あの人はもう居ない。私が生きている意味は……
うぅ、ダメだ、考えるな! 過去には拘らない。未来のことも考えない。そう、今をどう生きるかだけ考えればいい……

シャロンは近くの勉強机に名刺を起き、他のヒロイン達に退室を促す。
しかしムニサはメガロを睨みつけ、歯を食いしばるような素振りを見せている。

メガロ「おいおい。そんなら俺は逃げるぜ。この女はこのままだけどな」

「ぐぐぐ」

「えー……あー……ムニサくん、この状態では戦えない。一旦引いて連絡を待とう……」

メガロ「じゃ、さっさと帰れよ、見てたいなら見てもらってても構わないけどさ」

「(じー……)」

「こっ子供が見るもんじゃない……! 今更だが……」

「えっ、あ、うん、わかったぁ……」

「あ……ああ……くれぐれも、女性の方によろしく……」

メガロ「へへっ。よろしくやっておくよ」

「くそっ」

部屋に充満された淫臭に当てられたか、ヒロイン達はふらふらしながら部屋の扉を開け、廊下に出た。

「……有益な情報がなかったな」

「……う、うん」

「……」

玄関まで辿り着き、アパートから出ようとした時、ムニサが思い詰めた様な表情で立ち止まった。

「ムニサくん…何か?」

「あの子はまだ中学生……そして一人っきり。間違いが起こらぬよう、私はここでしばらく見張っていたい」

この歳で処女を失う悲しみは如何ばかりなものか。
魔法少女、いや……ヒロインも、因果な職業だなあ。せめて、これ以上彼女が傷つくのは止めなければ。

「……我々とは別行動をとるのか?」

「ムニサおねえちゃんも体調が良くないですよね? ……危険なことになるんじゃ」

「……それでもかまわない。見方によれば、私たちは、私はさっき彼女を見捨てたのだ。悔しくて、申し訳なくて……」

「そ、そっか……」

「……なら私も残ろうか、出会って一晩だが大事な仲間を一人に出来ない」

「無茶はしない。だから2人に成すべきことがあるなら、そちらを優先してもらいたい」

「とりあえず秋恵くんを家に送ろう。もういい時間だ。らうたくん達には、事務所を勝手に使ってもらっていいという事を伝えてくる」

秋恵の門限

夕方5時頃には家に戻らなければいけないようだ。

「う、うん、ムニサおねえちゃん、きをつけてね…」

「了解、気をつける。……出てきたメガロと鉢合わせないよう、隠れて見張るか……」

ムニサを玄関に残し、ヒロイン達はのぞみの家を後にした。
シャロンは秋恵を家の前まで送り届け、携帯電話でよしのと連絡を取った。
日が傾いてきており、街はゆるやかに眠りへと落ち始める。間もなく一帯は闇に包まれるだろう。魔族の時間が訪れようとしている。

シャロンは特に何事も無く秋恵を送り、のぞみのアパートへと戻ってきた。
ムニサの姿は見えないが、ヒロイン独特の魔力の気配を感じる。

「ムニサくん……? いるのか?」

「おうー」

どこからともなくムニサが現れる。
隠密行動はお手の物の様だ。

「流石だな……見張りお疲れ様。
少し休んでくれ。ほら、ゆで卵とミネラルウォーターを買ってきた」

「ゆで卵……あ、ありがとう」

「その後はどうだ? 何か動きはあったのか?」

「何も無いよ。声は……き、聞こえてくるから、まだ……続けてるんだと思う」

「そっ、そうか……」

「……」

気まずい沈黙が二人の間を流れる。
そこへ、乱暴な足音と共に下卑た声が聞こえてきた。

男達「なんだ? 可愛いのがいるぞー」
「あ、こいつ知ってる。鬼ごっこ参加者だ」
「あー、俺も見たことある。ほら、このリストに載ってるじゃん」

リスト

引っ掻き回し役達には、鬼ごっこに参加しているヒロイン達の顔と名前の一覧、キーワードの一覧が載っているリストが配布されている様だ。
ヒロイン達とキーワードの組み合わせは公開されていない。

「引っ掻き回し役か!? くっ、厄介な……」

「むむ……戦闘準備ー」

それでは、再び卵が疼き出します。
みなさんダイスを一つ振って下さい。

なっ……!? このタイミングで!?

うぅっ……

ムニサ:疼き蓄積値

8 + = 13

うぐぐ……

秋恵:疼き蓄積値

8 + = 13

また……なの? もう、いい加減にして……

らうた:疼き蓄積値

7 + = 13

ぐぅっ……、こ、この症状は……!

シャロン:疼き蓄積値

5 + = 7

くっ……う……? 何ともない……?

よしの:疼き蓄積値

3 + = 6

はうぅ……よしのくんは、無事なのか……?

卵の胎動

半日に一度、卵が胎内で疼き、蓄積値が増加していく。
蓄積値が7以上になると、《催淫》《爆乳》《ふたなり》《尿意》《噴乳》のうちどれか一つのバッドステータスを選んで取得しなければいけない。

そう、みたいです…… 7以上からバッドステータスが付加されるようですね。

エージェントの力ってところかしら。まだ7未満とは恐れ入るわね……

運が良かっただけだと思いますが……

さて、場面をゲームに戻しましょう。
あなた達2人は引っ掻き回し役5人に包囲されました。

「……っ。き、消えろ……今は、あ、相手をしていられないんでな……」

「そんなこと言うなよー」
「むしろ、相手してほしいんじゃないの? 内股になっちゃってさぁ」

「ぅ、うるさぃ……うぅ……の、脳天を……ぶち抜くぞ……」

「邪魔をすれば斬る……」

「出来んのー? ふらふらじゃん」
「おそっちゃうぞー」

シャロンは立っている事が出来ず、しゃがみ込んだまま銃口を男に向ける。
ムニサは幾分ましな状態に見えるが、周囲から放たれている雄臭に性欲が刺激され足は震えている。必死に刀を正眼に構え威嚇するが、その姿はどこか頼りない。
男達は二人が不調なことを察し、徐々に包囲網を狭めてくる。

「やる気満々だよ」
「襲ってほしいってことだな」
「じゃ、遠慮なく」

戦闘です。各自ポジションを申告してください。

弱っているからといって、舐めるなよ……前衛に出る。

ま、前は任せたぞ、ムニサくん……

パーティ分け

敵前衛

[男A] [男B]
[魔抵男A] [魔抵男B] [魔抵男C]

味方前衛

味方後衛

5人のうち、引っ掻き回し役は3人の様です。
引っ掻き回し役にはMPを消費する行動が使えません。
更に、引っ掻き回し役はスキル《キーワードに挑戦》を持っています。

引っ掻き回し役に触れられるとまずいことになるわけだな。厄介だな……

触られなければ良いわけだ……にやり

「っ……♥ ふー、ふー……い、痛い目に合わなければ……わからんらしいっ……!」

すっかり暗くなったアパートの前に小さな光が灯る。シャロンが手に持っていた懐中電灯の電源を入れていた。
反射光によってしゃがみ込んだシャロンがぼんやりと浮かび上がる。コートに鹿追帽という、まさに探偵といった風体の少女が、顔を赤くししゃがみ込んでいる。
と、光が突然乱れ始めた。シャロンが懐中電灯を上に投げたのだ。
懐中電灯は回転しながら辺りをランダムに照らし、周囲の人々の目を釘付ける。その光が1度、2度とシャロンを照らし、3度目に照らした時、彼女の服装はヒロインのそれに変わっていた。

魔抵男A・B・C

引っ掻き回し役の男にはコロナによって魔法無効の魔法がかけられており、ヒロイン達の魔法による攻撃は無効化されてしまう。

「ヒロイン探偵ホームズ、参上! 真実の弾丸、くらって……頂こう……ぅ……」

締まりきらない決め台詞と共に、シャロンは愛用の銃で男を撃つ。

シャロン:通常攻撃

対象:魔抵男A
催淫ペナルティにより、ダイス一つ減少
武器(4) + = ダメージ(10)

「ぎゃっ!」

シャロンの弾丸は宣言通り男の脳天を貫く。
魔法の弾丸は魔族以外に対しての攻撃力は薄く、男に対しては軽い脳震盪を起こさせ、気絶させるに留まった。

「殺しはしない……が……ふうぅ……からだが、思うように……」

「ふふふ、次は私の番だ……来なさい、『夜のくノ一』号ーッ!」

ムニサが叫ぶと、どこからともなくムニサの戦闘服であるレオタードの様な服が空中に現れる。
戦闘服がムニサの体に重なると、ムニサの体が光輝き元々着ていた服が溶けていく。
輝きが収まると、頭のリボンが大きく伸び、ムニサは戦闘服に変身した。

『夜のくノ一』号

ムニサは自分の戦闘服に名前を付けているようだ。

今度こそ、守ってみせる……!

「美尻の魔法少女、ムニサ=アラギ、推参!
さあ魔族達、私のケツにキスしなさい……!」

変身するや否や、ムニサは素早く引っ掻き回し役の男の懐に入り込み、刀の峰で男を強打した。

ムニサ:通常攻撃

対象:魔抵男B
催淫ペナルティにより、ダイス一つ減少
武器(4) + = ダメージ(8)

「ぎゅぅ!」

「峰打ちだ……」

ヒロインと一般人の能力の差は大きい。たとえそれが男と女であっても例外ではない。
少女の一撃で、男は軽々と気絶させられてしまった。

「くっそ、やっぱ強いぞ」
「大丈夫、まだこっちのほうが多いんだ」
「やってやる!」

引っ掻き回し役をいきなり二人共失い少々慌て気味の男達だが、更に味方を失う前に数的有利を生かそうと襲い掛かってくる。
その矛先は、全て前衛であるムニサに向けられた。

男A:通常攻撃

対象:ムニサ
基礎攻撃力(3) + = ダメージ(12)

ムニサ:アヴォイド

MP 6 → 4
催淫ペナルティにより、ダイス一つ減少
運動力(5) + クノイチスーツ() + = 13
回避成功!!

男A「おらぁっ!!」

「ひょいっ」

男B「くそっ、こいつ!!」

男B:通常攻撃

対象:ムニサ
基礎攻撃力(3) + = ダメージ(10)

ムニサ:アヴォイド

MP 4 → 2
催淫ペナルティにより、ダイス一つ減少
運動力(5) + クノイチスーツ() + = 12
回避成功!!

「ひらりっ」

ムニサは襲い来る男達の攻撃を苦もなく避けていく。
二人がかりで攻撃しているのに拳がかすりもしない現状に男達は青ざめ、徐々に戦意を喪失していく。

男A「くそがっ……なんなんだよ、こいつ……」

アヴォイド

使用タイミング:受動
能力分類:なし
消費MP:2
射程:なし
対象:自身

運動力+2D6で判定を行い、その合計が受ける予定のダメージを上回った場合、回避に成功したとしてダメージを0にする。
全身運動を使った判定に+1D6を得る使い方も出来る。

「まだ続けるのー? 面倒くさい……」

男A「くっそ、勝ち目がない!」
男B「にげろ!」

二人の男達が勝ち目の無い戦いに耐え切れず逃げ出した。
ムニサは逃げていく男達の背中に勝利の台詞を浴びせる。

「ふふふ……まるで口の聞けないケツ野郎どもね!」

魔抵男C「このガキ!」

魔抵男C:通常攻撃

対象:ムニサ
基礎攻撃力(3) + = ダメージ(6)

「ぐぇっ!」

ムニサ:腰APダメージ

腰AP(10) – ダメージ(6) = 腰AP(4)

死角にいた3人目から尻を蹴られ、倒れ伏すムニサ。
振り返ると、男は勝ち誇った顔でムニサを見下ろしていた。

魔抵男C「へへへ……タッチしたぜ。
さぁ、ボーナスタイムだ! お前のキーワードは……」

「む、ムニサくん……!」

シャロンは慌てて銃口を男に向けるが、男の発声を止めるには遅すぎた。
少々悩んだ末、男は意を決したようにキーワードを口にする。

魔抵男C「『こんにゃく』だ! どうだ!?」

魔抵男C:キーワードに挑戦

ダイスの目が1~5の場合=何も起こらない
ダイスの目が6の場合=即死
= 何も起こらなかった

「……!!」

「…………」

キーワードは宣言され、男の体から魔力が散っていくのが感じられる。
ムニサの体調に変化は無く、チャレンジは失敗したことがわかる。

魔抵男C「くそっ!! 失敗かよ!」

「……気は済んだか? よくも私の尻を蹴ってくれたな……!」

魔抵男C「ひっ!?」

ムニサは男を睨みつける。眼力に押され、男はたまらず先に逃げた二人を追って逃げ出した。
深追いが危険な事を経験則から知っている二人は男を追うことはせず、逃げていくその背を見送った。

魔抵男C「お、覚えておけよ、メスガキども!!」

「つ、次襲ってきたら、命はないと思え……」

「いたた……スーツが破れちゃったよ……」

引っ掻き回し役達を撃退した二人であったが、卵の疼きによる体のダメージは深刻化していた。
ムニサは一度落ち着いたはずの症状が再びぶり返してきたらしく、レオタード型の戦闘服の隙間から、汗ではない液体が溢れだし腿を伝っていく。

「……はぁっ、はあー。安心したら、また、この感じ……」

と、不意にのぞみの部屋のドアノブが周り、音がする。
戦闘が終了し、気持ちが緩んでいた二人であったが、音を聞いた瞬間再び身構え警戒の姿勢を取った。

らうたとGMの耳打ち会話

GM、引っ掻き回し役の男達と連絡が取りたいわ。

連絡手段を提示して貰えれば可能です。

1日目のメガロのメモに男達の連絡先が書いてあったわ。私はその番号を控えてあるから、携帯電話から男達に電話をかけるわ。

なるほど、可能です。では電話をどうぞ。

「……もしもし?」

男「もしもし? 誰だ?」

「私は『鬼ごっこ』参加者の一人。ヒロイン名は『ラウター』よ。コロナから貰った名簿に書いてあるでしょ」

男「……なんだと? ヒロインが俺に何の用だよ。」

「キーワードのヒントを教えてあげる。そのかわり、アンタ達が得た情報を私に頂戴。情報交換しましょ」

男「さっき俺らを撃退したばっかりだってのに、何の心変わりだ?」

「私もアンタ達と同じ目的を持ってるの。ヒロイン達を全員『脱落』させるのが私の目的。アンタ達とは出来る限り協力したいの」

男「そんな話信じられるかよ。理由を話せよ」

「理由は言えないわ。キーワードの自白が禁止されてるから、『言えない』って所から察して欲しいのだけど」

男「……ははぁ、なるほどな。わかったぜ。じゃあまずそっちの情報を寄越せよ」

「いいわよ。シャロンのキーワードは『めいす』。こいつのパソコン内を覗き見て直接入手した情報だから、間違いないわ」

男「お、おい、そのものズバリの情報じゃねぇか! こりゃありがてぇ、先に聞いておくんだったぜ」

「うふふ、情報価値は高いでしょう? 代わりに、アンタ達さっき撃退されたって言ってたけど、その時の状況を教えてよ」

男「そんなもんでいいのか? 喜んで話させてもらうぜ。まず、忍者娘にキーワードを言ってみたんだが……」

「……ふぅん、なるほどね。まぁ、悪くない情報だわ。ありがと」

男「しっかし、ヒロインが裏切るとはなぁ。お前、テレビじゃ可愛いけど中身は相当真っ黒だな」

「うるさいわね。そもそも裏切るもクソも、アイツらと友達になったつもりはないわ。ライバルは少ないほど楽だもの。」

男「へへへ、あんた出世するぜ」

「当然よ、私を誰だと思ってるの。日本で一番のアイドルになる女よ。それじゃあね」

メガロ「あー、すっきりした」

「よー」

「……」

メガロ「な、なんでいるんだよ!?」

「他の『引っ掻き回し役』をぶっ殺してきた。今は気分がいいから見逃してやる」

「……見張ってたんだ……はぁ、ふぅ……はやく、いけ……!!」

メガロ「あー、あいつらやられちゃったのかー。俺の後に代わってやるつもりだったのに」

「……なんて、ひどいことを……っ、くう……」

目の前の少女達の体調が優れないのを感じ取ったのか、メガロはどこか態度が大きい。
強引に襲ってはいけないルールのせいか、または既にのぞみの体で満足したのかはわからないが、二人に対して特に興味を見せるわけでもなくメガロは去っていく。

メガロ「ま、俺は用が済んだからいいや。俺も気分もいいしな。じゃあな、ムニサちゃん」

「くっ……じゃあな」

二人は苦々しい顔でメガロを見送った。

安全を確認し、二人はアパート内に駆け込んだ。先ほどの部屋には全身を魔物の精液で汚され、咽び泣く少女の姿があった。
先ほどまでの淫乱な雰囲気は消えており、今はただ強姦されたことに対する悔しさと恐怖のみが彼女を支配している様に見える。

「大丈夫……? えーと、ひかりちゃんだったっけ、こだまちゃんかな?」

「お……落ち着いたか……? 私がわかるか?」

のぞみ「うっく……魔族に……あたし……」

「(うっ……せ、精液の匂いが……お、おかしくなりそうだ……)」

のぞみ「あいつ、中に出せば終わりだと知って……何度も、何度も、わざと外に出して……!
膣も、お尻も、口も全部犯されて……悔しい……! 受け入れてた自分が……うぅ……!」

「なにがあったか……うぅ、聞かせてくれるか……?」

のぞみ「……あの、あなたたちは?」

「夢で合ったと言えば……わかるか……?」

のぞみ「あっ……」

のぞみは二人の正体に気付いたようだ。一瞬警戒する様子を見せるが、二人にから敵意を感じないことと魔物への憎しみが上回ることから、これまでの事情を話し始めた。

のぞみは他のヒロインがいまいち信用できず、独自に鬼ごっこについての調査を行っていた。
しかし一日目が終わる頃に卵の発作が始まり、身体の疼きがとまらず発情状態になってしまったらしい。そのまま部屋で自慰に耽っていたところメガロが現れ、抵抗するどころか逆に身体が男を求めてしまい、先程まで嬲られていたらしい、とのことだ。
のぞみは性経験がそこそこあるらしく、生々しい語りに二人は頬を赤くする。

「い、今までしていたとは……すごい、持久力だな……」

「突っ込む所、そこー?」

「あわわ、その、何だ…… そちらの情報を貰ったし、こちらからも情報を渡そうと思うのだが」

のぞみ「助かるわ……あの魔族、絶対に許さない」

忍者が「こんにゃく」ではないということは、この乱射魔が「こんにゃく」である可能性は50%、ということになるわね。
50%の確率であの乱射魔女が脱落、そうでなければ私が……
ふん、上等よ。この程度の賭けに失敗する様な私じゃないわ。時刻はもう2日めの夜。ここで動かなきゃどうせ私は追われる身になる。やってやろうじゃない!!

どこまで情報を渡すのー? 全部話しちゃう?

プレイヤーじゃないけど一緒の立場だしな……涙が嘘とは思えないし、全員が助かる方法があることを踏まえて全て伝えてしまおう。

じゃあ、連絡先を交換した上で、出来ればシャロンちゃんの事務所に連れて行きたいんだけど、どうかなー?

らうたとGMの耳打ち会話

GM、今私はよしのと事務所に二人で居るんだけど。
これからこの子の肩を後ろから叩き、キーワードを宣言するわ。

はい、わかりました。それではキーワードをお願いします。

……キーワードは「こんにゃく」。
どう?

……

……

……ご名答。正解です。

……ふふ、うふふふ! やっぱり失敗するはずなんて無いんだわ。私は蔦梨らうた。こんなところでヘマするような器じゃないの!

それではよしのは脱落となります。今から彼女にその旨を伝えてきます。

よっろしっくね~♥
うふふ、あと3人……! チョロいものね……!!

そうだな。ひかりくんの方も連れてきて、出来れば全員で行動したい。

シャロンはこれまでの情報をのぞみに伝え、同行を求めた。
のぞみは快諾し、彼女を連れてヒロイン達は安全のため事務所に戻る。

これで解決までの道筋は整ったな。あとは実行するだけ……だ。

さて、帰り道で何かすることはありますか?

む……特には無いな。強いて言うなら、夕食の時間を過ぎているから夕食を買い出したいが……一度事務所に戻って、荷物や服装を整理したいな。
卵の、う、疼きも……強くなってきてるし……

ふぅ……辛いよ、はやくなんとかしたい……

二人はふらふらしながら家路を歩いて行く。
時たまのぞみに支えてもらいながら、ようやく事務所まで辿り着いた。

「ようやく着いた……うぅぅ……歩くのも、こ、こすれて、つらいぃ……」

のぞみ「大丈夫? ……あなた達は強いのね。」

「そんなことない。私も、一時はこの卵の力に惑わされて……ここで……」

よしのとGMの耳打ち会話

よしの、残念なお知らせがあります。

ふぁっ!? な、なんでしょうか? 突然で驚きました……

あなたはキーワードを当てられ、このゲームから脱落しました。

え……え、えぇ!?

あなたは事務所で突然後ろから肩を叩かれ、キーワードを囁かれました。突然の事であなたは反応すら出来なかったため、犯人の顔を見ることも出来ませんでした。

そんな、嘘……! じ、冗談、ですよね?

……残念ながら、罰ゲームです。

い、嫌…… いやああぁぁぁっ!!!

事務所のドアを開き、中に入る。靴を脱ぎ、玄関を上がり、オフィスの扉に手をかけ……

「そうそう、ムニサくんとらうたくんがここで、」

シャロンはオフィスの扉を開けた。

オフィスの地面には至る所に粘液が付着しており、部屋中が散らかされていた。
そして部屋の中央には、着衣の乱れたよしのが倒れている。

突然の惨劇

時間は巻き戻り、シャロンがメガロを見送る少し前。よしのはシャロンの事務所で待機していた。
ひかりとの交渉も上手くいき、絶望しか見えなかったこのゲームにもゴールが見えてきた。のぞみとの交渉の結果は気になるが、そうそう悪い方向には傾かないだろう。他の皆が帰ってきたらキーワードを互いに言い合い、それで上手くいけばパーティでもしよう。そう思っていた矢先であった。
突然よしのは肩を掴まれる。振り向く間もなく、肩を掴んだ「誰か」はよしのに何かを告げた。

「え……?」

よしのは耳を疑った。告げられた言葉は、間違いなくよしのの「キーワード」そのものだった。
その瞬間、よしのが出来た行動は間の抜けた声を零すことだけであった。
全てが上手く行っている、そう確信していたよしのにとって、自分が敗北し「脱落」させられるなどとは夢にも思わなかったからだ。

「あ、うう……ぐうぅ!」

よしのが非難の声を上げるよりも早くそれははじまった。

「んくっ! こんなっ……」

ずくんと胎内でなにかが大きく蠢き、次いで下腹部がかっと熱を帯びる。
そう感じたのも束の間、子宮内で急成長した異形の肉塊が触手をうねらせ外に出ようと胎動を繰り返す。

「ひっ! うぁ……だ、だれかっ……ひいいっ!」

胎内で無数の触手が這い回るおぞましい感触に、よしのは半狂乱になって助けを求めた。
ここにはよしのを陥れた「誰か」しかいないというのに、そうせずにはいられなかった。

「んぐっ……! あああああああっ」

程なくしてその時はやって来た。
ぶびゅる! 恥ずかしい水音を伴ってよしの股間から醜い肉胴が勢いよく顔を出し、その勢いでしぶいた体液がショーツに処女血交じりの染みをいくつも広げて行く。
あまりにも無残な初体験だったが、よしのにそれを嘆く余裕が与えられることはなかった。

よしの、クライシスアクト発生

藤森よしの、《純潔の証》を宣言。
CP 0→3
SP 0→2
胸0 腰0→2 尻0 口0 痛0 心0

硬くて熱いものを突き込まれる。女として大切なものが、痛みと共に千切れていく。望んでのものか、奪われたのか。目の前の相手と、一生に一度の契りを交わした時、赤い血が汗ばむ肌を伝っていくだろう。

ヒロインクライシス・クライシスアクトより引用。

「うぐっ! あっ、あああ……」

外に出た触手の一部が、本体の排出を促そうとして、乳房を、脇を、アナルを責め立てる。
本来であれば苦痛にしかならない乱暴な扱いだったが、触手の分泌する媚薬体液によって蕩けさせられた肉体はそれらを快楽として享受してしまう。

「んんっ こんなっ……あっ! ん、んああっ!」

よしの、クライシスアクト発生

藤森よしの、《後ろの処女》を宣言。
CP 3→5
SP 2→4
胸0 腰2 尻0→2 口0 痛0 心0

本来、性交のためにあるものではない器官に、無理矢理に挿入される。あなたは痛みと、そしておよそ考えられなかった事態に、狂乱すること間違いないだろう。

ヒロインクライシス・クライシスアクトより引用。

ずびゅる!ぶびゅ! 一際長い触手が産まれ、よしのの身体が弓なりに反り返る。
ビクンビクンと痙攣を起こす身体に連動するように、膣口からは白く濁った愛液と触手の体液とかが混じり合ったものが止め処なく溢れ出ていた。

「あ、う……ああ……や……だ、もう……」

息も絶え絶えのよしのに追い討ちをかけるように、再び大きな胎動が身の内から響く。次なる出産がすぐにも始まろうとしていた。
一体いつまで産み続ければいいのか? いくら産んでも、永遠に出てくるかのような錯覚を感じて、よしのはその瞳を絶望に濁らせるのだった。

よしの、クライシスアクト発生

藤森よしの、《汚された肢体》を宣言。
CP 5→6
SP 4
胸0 腰2 尻2 口0 痛0 心0

あなたの綺麗な肌にとって、白濁とした液体は何より淫らな化粧になるだろう。

ヒロインクライシス・クライシスアクトより引用。

時は変わって現在。シャロンの部屋は大騒ぎになっていた。
のぞみはオロオロしながら状況を見守り、他の2人は一生懸命によしのを介抱しようとするが、肌に触れる度絶頂し、のたうつよしのに手を焼く。

「よしのくん!? よしのくん! しっかりしろ!」

よしの:致命傷判定

侵食度(0) + = 4

瘴気に襲われ戦場に倒れ伏す。あなたの知らない感覚が全身を襲い、全身が震えて倒れ伏す。
行動不能になる。

ランドリューフ戦記、致命傷表・全滅表より引用。

「ひどい……体中ぐちゅぐちゅで、ここも……こんなに……」

「意識はあるか!? らうたくんは一緒じゃなかったのか!?」

「うあっ……♥ あっ、あぁ……」

よしの、クライシスアクト発生

藤森よしの、《強制絶頂》を宣言。
CP 6→8
SP 4→5
胸0 腰2→3 尻2 口0 痛0 心0

体を蕩かし理性を揺るがす魔の淫毒があなたの体に充分に回った時、ほんのささいな刺激すらあなたを強制的に絶頂へ押し上げる陵辱の魔手となって、その身を襲う。

ヒロインクライシス・クライシスアクトより引用。

「だめか……らうたくんは無事か!? 連絡を取ってみる。
ムニサくんはベッドによしのくんを……あまり見てると……こっちも……おかしくなりそうだ」

「う、うん……わかった。
よしのちゃん……ちょっとだけ我慢してね」

ムニサはよしのを抱え、ベッドに寝かせる。
運んでいる最中もよしのの痙攣は止まらず、絶えず絶頂し続けていることがわかる。
よしのから漂う淫臭に耐え切れず、ベッドに到着した頃にはムニサも一緒に倒れこんでしまった。

一方シャロンは携帯電話を取り出し、らうたに電話をかける。

致命傷判定

プレイヤーのHPが0になった時、そのプレイヤーは致命傷判定を行う。
SPの十の位を侵食度とし、それに1D6の値を加え致命傷表の数値と照らし合わせる。

致命傷表はランドリューフ戦記、致命傷表・全滅表を用いる。

致命傷と言っても怪我を負っているわけではなく、快楽や苦痛によってヒロインとしての心が折れ、敵に屈しようとしている状態を指す。

「らうたくん、今どこに居る!?」

「な、なによ、突然……家に着替えを取りに戻ってる最中よ」

「すぐに事務所に戻ってきてくれ……!
よ、よしのくんがやられたんだ」

「はぁ……? やられた? なにを……?」

うふふ……♥ 勝利の余韻を噛み締めながら、コーヒーショップで休憩してる所よ。
驚いたでしょう? 次はアンタの番だからね……!

「その……股から魔物をう、う、産んで……
じゃない、誰かに襲われて『脱落』させられたようだ……」

GMが何の判定もなしによしのを脱落させるはずが無い……
そして、一緒に居たはずのらうたくんは何故か離れて行動したことになっている……これも、GMから何の宣言も無い。
こいつ、裏切ったな……!? 直接証拠は無いが、状況証拠が揃いすぎている。信じていたのに、全員無事でゲームを終わらせたかったのに……!

「脱落……って、キーワードを当てられたってこと!? 誰によ!」

「わからない……何にせよ一人で居るのは危険だ。急いで合流してくれ」

要件をひと通り話し終え、シャロンは通話を切った。
しばらくして、大体の片付けの済んだ事務所にらうたが現れる。

「う……ぁ、なんか、妙な臭いがするわね……」

ムニサはベッドでダウンしており、よしのは服を脱がされ、身体を拭って貰っていた。
シャロンとのぞみが交代でよしのの身体を掃除しているが、シャロンもやはり体調が限界のようにも見える。

「ひっ……よしの…… どうして……」

「……ぁ、や……も……産みたく……な……」

「ぅ……来たか、らうたくん。とりあえず、その辺に座ってくれ。今後のことについて話し合わなければ……」

シャロンは着席を促し、ムニサを起こしに行く。
ゲームクリアまでもう少しという浮ついた空気から一点、どん底に叩き落とされたヒロイン達の空気は重い。

まず、誰にやられたかだ……俺達が見逃したあの5人の可能性がまず上げられる。
メガロは既に今日の権利を使ったと言っていた。あいつということは無いだろう。

「引っ掻き回し役」が三人のほかに誰かいるか、追加募集が昼間にあったか……

メガロ共にはアリバイがあるし、理詰めで考えれば9割方らうたちゃんがやってるんだよなあ……
ま、絶対じゃないし、相打ちの奥の手もあるから言わないでおこう。

早朝の募集だけと思い込んでいたからな……その可能性もある。

「タッチ」からキーワードの宣言までって、どれくらいの間有効なのかしら?
ひかりと連絡先を交換した時、よしのが体を触られてたようにも見えたけど……

こいつ……ぬけぬけとよくもこんな事を言えたものだ……! い、いやまだ……100%犯人と決まったわけではないが……
出来れば……出来れば犯人でいないで欲しい……ここまで一緒に協力した仲なんだ。しかし、もしらうたくんが犯人だとしたら……くっ、どうしたらいいものか……!!

協力的な感じだったと聞いていたが、心の中では敵対するつもりだったのか……?

メガロと引っ掻き回し役達は確か、そっちで見てたのよね……?
タイミング的に無理かしら。とするとやっぱりつばさが……?

あらあら? 思ったよりも疑われてないわね……うふふ、つばさのせいにしちゃおっと♥ 
探偵も忍者も大したことないわねぇ。このぶんじゃ、案外あっさり全員「脱落」させられるんじゃない?

メガロの可能性もまだある。キーワードの権利を使ったと言っていたが、嘘かもしれない。なにより昨日よしのくんに仕掛けてきたのはアイツだ。もう一度来たとしてもおかしくはない……

あいつのことだしね、ありそう……

プレイヤーの中に状態異常が解除されている人が居ないということは、やはりNPCにやられた可能性が濃厚か……

解放

他のヒロインをタッチし、「脱落」させたヒロインは「解放」され、バッドステータスが解除されるとコロナは説明している。

一番健康な人が潰されるとは……ゲームも解決に向かってきたと思ってたのに……

室内の空気は重い。相談を重ねるが、一向に犯人像は見えてこない。
今までヒロイン達はこのゲームを少々性的な遊びとして捉え、少々浮ついた雰囲気があったが、実際に仲間の一人が罰ゲームを受けたことによってその空気は霧散した。
犯人像も犯行方法も見えてこないのでは次いつ自分が襲われてもおかしくはない。少女達はこれから、見えない敵に怯える時間を過ごすことになるだろう。


4 Responses to '1章:4話'

  1. 灰色 says:

    よしのちゃんが強すぎたからGMに潰されたとしか思えない……気のせいか。何にせよ、プレイヤーの火力がだいぶ削がれてきてるね。

    • 克曇満 says:

      序盤の大ダメージといい、疼き蓄積値の少なさといい、パーティ中最も強力なキャラクターでしたからね……
      果たして真相やいかに。

  2. 壊れた風見鶏 says:

    急展開にびっくり。
    このまま第1話はみんな純潔を守って…とか思っていたら。

    右側の補足説明があるので、読むのが楽です。
    サイコロの数値とか、回避行動の説明もあり、ルールが良くわかります。
    ページ制作は大変でしょうが、いろんな配慮が嬉しいです。

    • 克曇満 says:

      補足説明、お役に立てた様で大変嬉しいです。
      プレイヤー視点ですと気付けない補足忘れ等もあると思いますので、不明な点などあれば遠慮なく仰って下さい!

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